Daniel Morris

Daniel Morris

Chief Market Strategist, Co-Head of the Investment Insights Centre

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Location London

Joined 2015

Articles from Daniel Morris

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月次市場見通し:企業利益の増加とアジア諸国の脱オイル

By Daniel Morris, Chief Market Strategist; Alessandro Tentori, Chief Investment Officer, Europe; Chi Lo, Senior Market Strategist, Asia Pacific  …

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素晴らしい4-6月期決算、なぜ株価は下落したのか?

By DANIEL MORRIS 31.07.2026 米S&P500指数の約半数の企業が4-6月期決算を発表しましたが、この決算発表シーズンはこれまでのところ「大成功」と呼べるほど素晴らしいものでした。S&P500指数の4-6月期の利益は前年同期比で26%の増加となっています。テクノロジー企業の比率が高い株価指数は、人工知能(AI)関連の大規模な設備投資によって、より高水準の増益率となっています。ナスダック100指数の増益率は43%に達しています。さらに際立っているのが新興国市場で、テクノロジー企業の好業績によって増益率は2倍超(105%)に達しています。 さらに、これらの利益は、全体的に市場予想も上回っています。通常、企業が発表する純利益は各四半期において市場予想を3〜4%程度上回るケースが多いですが、この4-6月期は、サプライズ比率(市場予想を上回った幅)は、5~30%超にわたっています。 決算発表シーズンの順調さを示す指標としては、ポジティブなフォワードガイダンスを提供する企業の割合がありますが、これも歴史的に見て高い水準で推移しており、かつ上昇傾向にあります。図表2に示したように、この割合は1年間にわたって長期平均を上回っており、足元で大きく改善していることが確認できます。 市場の反応 このような決算発表を受けて、株式市場は上昇していると予想されるかもしれません。しかし、多くの主要株価指数は7月に入ってマイナスのリターンとなっています。 足元の株価下落にはいくつかの要因があり、その中には一時的なものも含まれているでしょう。主なマイナス要因の一つは、7月に約20%上昇している原油価格があり、投資家は中東での紛争が再び激化することを懸念しています。原油価格に合わせて国債利回りも上昇しており、インフレ懸念が経済成長見通しに悪影響を与えているようです。 7月28-29日に米連邦準備制度理事会(FRB)が開催した連邦公開市場委員会(FOMC)は、さらに経済見通しに複雑さを加えました。FRBは利上げを見送ることを決定し、FOMC後の記者会見は総じてハト派的なものと解釈されたようです。一方で、市場関係者は、FRBのインフレ抑制に対する姿勢を確認するとともに、その目標達成に向けてどのような手段を用いるかについては依然として不透明であるとしています。 記者会見後、当面の利上げ観測が薄れたことで米2年債利回りは低下しましたが、長期債利回りは原油価格とともに上昇しました。米10年債利回りの方がドイツ10年債よりも上昇幅が大きく、インフレ見通しへの懸念やFRBからの情報不足によるタームプレミアム(期間にともなう上乗せ金利)が反映されている可能性があります。 一方、新興国のテクノロジー株は7月に大幅な調整となっており、韓国のハードウェア株や半導体株は6月のピークから2026年7月30日まで47%程度も下落し、その後は反発しています。この急落は台湾や米国のテクノロジー株にも波及しています。ただし、この急落にもかかわらず、韓国のテクノロジー株は年初来で79%、台湾株は49%上昇しているということに留意する必要があるでしょう。 他の市場はより耐性が強かったと言えます。MSCI欧州株指数は7月もプラス圏内にあり、ラッセル1000バリュー指数は堅調な企業利益を背景に7月に入って3%以上の上昇となりました(図表3参照)。 テクノロジー株の堅調な決算発表を見ると、新興国株式の7月の下落は、企業利益が根本的な再評価されたものというよりも、むしろ過剰なポジション調整や、収益見通しの修正によるものであることを示唆しています。この下落によってテクノロジー株の割高感は払しょくされ、今後数四半期にわたって利益が大幅に増加すると予想されていることから、いずれは持続的な回復が見込まれます。 一方、非テクノロジー株は総じて堅調に推移しており、とりわけ米国ではAI関連支出の波及効果と堅調な消費者需要によって支えられています。これらのサポート材料が近い将来に弱まる可能性は低いとみています。 過去の実績は将来の成果を保証するものではありません。また、記載内容は、2026年7月30日現在の資本市場を説明したものであり、特定の金融商品への勧誘や推奨を意図したものではありません。(オリジナル記事は7月31日に掲載されました。こちらをご覧ください。)

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AIの収益化:イノベーションの推進と多様な投資機会の創出

By BNP Paribas Asset Management Chief Market Strategist, Daniel Morris, and co-Head, Environmental Strategies Group, Edward Lees   人工知能(AI)は実験段階から大規模な導入段階へと移行し、より幅広い産業において、具体的な収益を生み出す原動力となっています。 AIモデルの性能が向上するにつれ、より多くの企業や産業でAI導入が進み、新たな価値の創出や収益の拡大が見られるようになっています。そしてAIは経済の様々な分野に、さらに広く浸透する潜在性をもつと考えられます。…

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2026年下半期の見通し:株式および債券投資家にとって先行きは引き続き明るい

2026年上半期における世界のマクロ経済見通しは、中東紛争への懸念、人工知能(AI)への継続的な投資拡大という2つのテーマが焦点となりました。 原油価格の高騰は、エネルギー依存型の経済や個人消費にとって脅威となりました。一方で、AIへの設備投資によってデータセンター建設に必要な建設資材やネットワーク機器、その他の関連分野への需要が急増したことから、いくつかの経済圏において製造業の経済活動が活性化しました。 全体として、成長見通しは下方修正されたものの、その修正幅は限定的なものにとどまりました。 大きな懸念となっているのは、エネルギー価格の高騰がインフレに与える影響で、結果として、主要中銀はよりタカ派(金融引き締め)の姿勢を強めています。 市場は政策金利の引き上げを織り込み始めたものの、中東での紛争開始後、実際に金利を引き上げた主要中銀は欧州中央銀行(ECB)と日本銀行のみでした。 こうした世界的な情勢の中でのわずかな金融引き締めは、金融市場やクレジット需要の動向にほとんど影響を与えていないように思われます。世界経済は重大な供給ショックに直面しましたが、再びその底堅さを証明したと言えるでしょう。 より明るい先行き 米国とイスラエル、イラン間での停戦合意を背景に、2026年下半期の経済見通しは改善しました。 ホルムズ海峡を通るタンカーの航行が再開されたことを受けて原油先物価格は下落しました。ただし、石油やその他のエネルギー市場が正常化するには時間がかかる見込みで、消費者はエネルギーコストの高止まりに直面する可能性があります。それでも、エネルギー価格が紛争前の水準に戻りつつあることは、成長とインフレ見通しにとって明るい動きとなるでしょう。 エネルギー価格も含めたインフレ率はすでにピークを過ぎた可能性があり、中央銀行は利上げ期待を高めるような動きには消極的になっているとみられます。とはいえ、金融緩和が期待できる状況でもありません。金融政策に何らかの動きがあるとすれば、米連邦準備制度理事会(FRB)や英中銀(イングランド銀行)による緩やかな金融引き締めが依然として有力視されます。 投資家は、今後数カ月のインフレ動向に注目し、どのような二次的影響が生じたか、また長期的なインフレ期待が払拭されたかどうかを評価することになると思われます。当社の見解としては、インフレ期待はまだ完全に払拭されておらず、中東での紛争が再燃するリスクもあるとみています。しかし、基本的な見通しはより楽観的で、先進国および新興国経済の成長がある程度は改善する可能性が高いでしょう。 AIのバリューチェーンに属する一部の企業の収益性について疑問の声も上がっているものの、AIインフラ(半導体、PCハードウェア、データセンター)への投資に加えて、企業によるAI製品の導入に向けた投資は、いずれも今後も成長の追い風となり続けると予想しています。 債券市場の見通し:良好なリターン獲得へ 中央銀行が当面の間、現在の政策金利水準を維持できそうな状況であることから、2026年下半期の債券市場は堅調になる可能性があります。 ハイイールド債などのインカムリターンが高いセクター、インフレ連動債、あるいは金利感応度(デュレーション)が限定的であるセクターは、上半期に好調なパフォーマンスを示しました。当社では、ハイイールド債や新興国債券は、下半期も堅調なパフォーマンスを維持するとみています。 主要国の国債利回りは、名目GDP成長率から適切な水準と言える範囲内で落ち着いているようです。そして、これらの国債利回りは、世界金融危機後の平均的な水準を上回っています。 中央銀行はもはや長期金利を抑制することを目的とした金融政策を追求していないため、現在の長期金利の水準は、金融危機以前に見られたように、マクロ経済情勢をより強く反映したものとなっています。 大まかな目安として、米国の10年債利回りは4.25~5.0%程度の範囲と想定され、欧州国債はソブリン・スプレッドに応じて(イタリア、スペインなど周縁国の利回りはいずれもドイツの利回りより若干高くなる)、2.5%~4.0%程度の範囲に落ち着くと想定しています。 インカムリターンを重視する理由 もちろん、構造的なインフレ率の上昇や政府債務の水準について、長期的な懸念はあります。しかし現時点で、主要国債利回りは安定しており、それがクレジット市場に対する楽観的な見方につながっているようです。…

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月次市場見通し: 政治情勢の変化と市場の慎重姿勢

英首相交代へ 英国の投資家は、首相交代という新たな課題に直面しています。これはまた、英国経済の成長促進や英国内の地域間格差の是正に重点を置いた経済政策への転換を示唆している可能性があります。スターマー首相の後継候補であるアンディ・バーナム氏は、英政府の財政ルールを重視することを約束しています。英国債に対する市場の信用度は、経済の安定を支える重要な柱となりますが、首相の辞任以来、英国債利回りは低下しています。市場の安定にとっては、閣僚人事(とりわけ財務相の人選)とバーナム氏の政策課題の策定という2つの動きが極めて重要となるでしょう。 成長促進策の一環としてインフラ投資を拡大するにあたり、財政ルールに則った借入の範囲内に収めることができるかどうかが、極めて重要となります。現在の英国債利回りは、英イングランド銀行(中銀)が利上げを見送る姿勢を示していることを考慮すると、魅力的な水準に見えます。英国の株式市場も、首相交代による政策の転換から恩恵を受ける可能性があります。ブレグジット(英国のEU離脱)の国民投票から10年を迎え、この間に英国が被った経済的損失に関する分析が行われる一方、英FTSE 350指数の直近12カ月の株価収益率(PER)は、S&P 500指数の60%程度にとどまっており、2010年以降の平均水準も下回っています。成長見通しの改善があれば、英国の投資家にとって好材料となる可能性がありそうです。 堅調な業績、先行きが不透明な市場 原油価格は6月のピーク時から約30%下落したにもかかわらず、株式市場にはほとんど安心感が見られません。株価のバリュエーションや業績見通しへの懸念が再燃したことから、テクノロジー株式は再びボラティリティが高まっています。経済指標は総じて好調ですが、非テクノロジー関連の株価指数は小幅な上昇にとどまっています。米国の労働市場では3カ月連続で着実な雇用拡大が続いているほか、購買担当者景気指数(PMI)は、米国、欧州、日本における製造業活動の堅調さと、米国および日本におけるサービス業の拡大を示しています。 それでも株式市場が慎重な姿勢を見せている理由の1つは、中東情勢をめぐる不透明感が依然としてくすぶっていることです。また、もう1つの理由としては、(実質)金利の上昇が見込まれている点です。欧州中央銀行(ECB)はすでにインフレ懸念を理由に利上げを実施してしており、米連邦準備制度理事会(FRB)のウォーシュ新議長も、物価安定の実現に意欲を見せています。とはいえ、企業の利益見通しは明るいと言えます。4-6月期の利益成長率に関する市場予想は、MSCI欧州株指数が12%増、ラッセル・バリュー指数が17%増、ナスダック総合指数が30%増となっています。さらに、新興国市場におけるテクノロジー企業の利益は138%増加すると見込まれています(韓国では840%の増益見通し)1。こうした力強い利益の伸びは、今後も引き続き株式市場を下支えすることが予想されます。 ECB:利上げの緊急性はない 2026年の金融政策に対する市場関係者の見通しは、原油価格の急騰を受けて大きく変化しました。2025年末時点では、ECBは2026年を通じて政策金利を据え置くとの見方が中心となっていました。しかし、ECBの6月会合での0.25%の利上げを受け、最近では年末までにさらに1回以上の利上げが行われるとの見方が強まっています。こうした予想は、原油価格が1バレルあたり80ドルを下回る状況になっても、その見方は大きく変わっていないようです。この原油価格の水準は、ユーロシステム当局者が「より穏やかな」予測シナリオで示した水準を10%近く下回っています2。 原油価格の急騰がエネルギー以外の商品やサービス分野にも波及していることが確認されるまで、市場の利上げ観測と変動の激しい原油価格との間で起きている乖離は、継続することも予想されます。ECBは、最終的には「正常化」のシナリオを支持し、利上げを温存しつつ、さらなる情報を待つことになるかもしれません。その後、ECB自身が認めている通り(そして私たちの金利予測モデルでも裏付けられているように)、中立金利はわずかに上昇している可能性もありますが、その水準に向けて再び調整を行うことになるとみています。その結果、マネーマーケット金利の低下、国債イールドカーブの若干のスティープ化(右上がりになること)、そして全体として金融環境の緩和が見込まれます。 投資アイデア – 米国および新興国におけるディスラプティブ(創造的破壊)・テクノロジー戦略 根拠: AIブームは、グローバル経済全体に革新的で有益な新製品やサービスを提供するとともに、事業活動や雇用体系を変革する力を秘めています。より強力なアプリケーションが開発されるにつれて、AIインフラ、バリューチェーン、ソフトウェア・アプリケーションへの投資機会はより多く創出されることになるでしょう。このテクノロジーの未知なる可能性は、引き続き強力な設備投資と潜在的なリターン機会の創出を下支えすると思われます。 投資アイデア – 欧州株式 根拠: 欧州の経済的自立の達成に向けた戦略的な重点分野が、引き続き2026年の欧州株式の投資機会のサポート材料となるでしょう。防衛やデジタルインフラ、グリーンテクノロジーへの支出が欧州全域で優先され、長期にわたって欧州主要国や欧州連合(EU)全体の取り組みからも恩恵を受けると予想されます。この影響は多くのセクターに波及することも期待されます。欧州株式は米国や日本よりも低いバリュエーションで取引されているため、欧州株式の潜在的な投資機会は多いとみています。 投資アイデア – 米国ハイイールド債 グレジット市場の投資環境は引き続き良好です。世界経済の成長はエネルギーショックに対して耐性を示し、企業収益も堅調さを維持しています。金利の上昇により利回りが上昇し、インフレ率は2.0%を上回って推移していることから、米FRBによる年内の利下げの可能性はほぼなくなったとみられます。これにより、クレジット市場の利回りは魅力的な水準で推移する見込みです。投資適格社債の発行が増加している一方で、ハイイールド債市場は、信用力の向上や、テクニカル面およびキャッシュフロー面での好材料により、引き続き恩恵を受けています。7%を超えるハイイールド債の利回りは魅力的であり、2026年上半期の米国ハイイールド債のインカム収益は3%程度となっています。この市場セグメントでは、厳選された銘柄選択とレバレッジの適切な活用により、指数に対してトータルリターンをさらに向上させる可能性もあると思われます。…

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月次市場見通し: 欧州における選別、債券利回りの上昇、AIと生産性

選別が求められる欧州株 市場では、米国とイランの紛争によって引き起こされたエネルギー・ショックは、米国よりも欧州の方が深刻との見方が優勢です。米国がエネルギー輸出国であるのに対し、欧州はエネルギー輸入国だからという理由です。たしかにGDPの観点からは正しいかもしれませんが、企業や個人にとって、コストの高くなったエネルギーが輸入されたものであるか、国内で生産されたものであるかはあまり重要ではありません。 それにもかかわらず、欧州経済は米国よりも悪い状況にあるように見えます。欧州の購買担当者景気指数が、サービス業と製造業の両部門で悪化を示した一方、米国では企業活動が活性化しています。株式市場も同様の傾向を示しており、MSCI欧州株指数が5月末時点でイラン紛争開始前の水準と比較してマイナス圏となる一方、S&P500指数は10%程度上昇しています(執筆時点)。ただし、この差は、主にテクノロジー株の力強いリターンがもたらしたものでした。テクノロジー株を除いても、欧州は若干アンダーパフォームしているものの、その差は限定的です。欧州連合(EU)の「戦略的自立」1の取り組みによって恩恵を受けると予想される欧州企業だけを見ると、その差はほとんどなくなります。2026年の欧州株投資での成功は、銘柄の選別がカギとなるでしょう。 長期金利に関する考察 長期国債の利回りは、世界的なパンデミックからの正常化の過程で、大幅に上昇してきました。例えば、米30年債の利回りは2021年末から約3%程度の上昇となっています。日本国債もドイツ国債も同様の上昇を示したほか、英国債は4%超の上昇と際立っています。長期金利に影響を与える要因については、バーナンキ前米連邦準備制度理事会(FRB)議長が行った2013年の講演が有名ですが、その時期と比べると、長期の経済成長率、期待インフレ率・実質利回りのいずれも上昇していると考えられます。さらに、債券価格の変動性の高まりや株式・債券間の正相関によってタームプレミアム(期間プレミアム:期間の長さに伴って求められる上乗せ利回り)の上昇も見られました。 景気循環の要因に加えて、中央銀行が資産購入プログラムを縮小し、債券発行の拡大にそなえて投資家が警戒感を強めていることから、債券の需給バランスが崩れつつあるようです。国際通貨基金(IMF)の見通しでは、先進国のGDPに対する財政赤字は今後5年間で平均4.6%に達し、GDP比の債務残高は2025年末の108%から115%程度に上昇することが見込まれています。このように債券はまさに転換期を迎えており、戦略的な資産配分における国債と社債の相対的価値も変化していることに留意する必要があります。 AIと生産性に関する議論 サンフランシスコ連邦準備銀行(連銀)による最新の「エコノミック・レター」では、人工知能(AI)と生産性に関して繰り返される疑問について取り上げています。米国経済はAI投資によって、生産性の上昇を伴う成長時代に入ったのか、という質問ですが、生産性の測定が本質的に難しいこともあり、答えは単純ではありません。 労働生産性(労働時間1単位当たりの生産高)は近年急上昇しましたが、全要素生産性(TFP)は、経済全体の効率向上を反映するものであり、新しいテクノロジーが労働生産性を向上させたという事実だけを反映しているわけではありません。サンフランシスコ連銀の最新の推計によると、TFPの伸びは労働生産性の伸びに大きく遅れをとっており、最近のAIの伸びは根本的な効率性の改善というよりも、むしろ既存ツールの利用強化に起因していることを示唆しています。 生産性は学術的な議論だけでなく、経済政策にとっても重要です。ウォーシュ新FRB議長は、AIは大きな生産性向上をもたらすとの見方を示し、このテクノロジーによって「構造的なディスインフレ」につながると考えているようです。その根底にあるのは、潜在成長率が高まればインフレ目標の範囲内でも経済成長を加速させることができる、というものです。それでもサンフランシスコ連銀は、生産性の上昇を伴う成長時代に入ったと断言するのは時期尚早であると結論づけています。1990年代初頭のテクノロジーブームよりも希望は持てるものの、まだ確証はないということでしょう。 資産クラス別概要 表明された見解は、資産クラスのリターンおよびリスクに関する BNPP AMの予想を反映しています。各色は長期的に観測される動向と比較した今後3~6か月のリターンの見通しを示しています。 当市場見通しは、BNPP AMの予想を示したものであり、資産配分を含む投資に関する推奨や助言を意図したものではありません。 * BNPP AMでは、企業が活用している6つのメガトレンドを特定しました。これらは、進化する世界経済を乗り切って行くのに最適な位置にあると考えるものです:自動化とデジタル化、消費者の傾向と長寿化、エネルギー転換、生物多様性、自然資本  出所:BNPパリバ・アセットマネジメント、2025年5月末現在…

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