実物資産の見通し:拡大する投資機会

米国と欧州で実物資産分野を牽引しているのは、引き続き物流セクターとなっています。「オフィス回帰」の動きが加速する中、高品質なオフィス物件には価格面での改善が見られます。また、投資家のエクスポージャーが限られている市場において、住宅セクターの堅調さも引き続き投資家の関心を集めています。一方で、インフラ市場では、これまで見られたバリュエーションの変動が落ち着きを見せています。再生可能エネルギーやデジタル化の分野では、バリュエーションが安定し、回復の兆しも見られ始めています。

欧州の耐性は米国よりも強い

プライム(優良)物件の賃貸料の伸び率は引き続きインフレ率を上回っており、欧州の主要市場では名目賃料水準が過去最高を記録しています。こうした好調な市場では、テナント企業は価格差を活用するため、主要都心部だけでなく開発の進む周辺地域にも立地範囲を広げています。しかし、建築物の品質が依然として主な焦点となっており、ここでの妥協は見られません。

分散がカギとなる

欧州では金利動向の乖離があるため、利回り低下の余地はあるものの、その幅は歴史的な観点から見ると限定的にとどまる可能性があります。今後しばらくの間は、インカム成長の見通しがパフォーマンスの主要なけん引役であり続けると考えられます。こうした環境に加え、マクロ経済や政策に対する不確実性が高まっていることを踏まえると、仮に逆風シナリオが発生した場合でも、より広範な分散投資を行うことで、「ビンテージ保険」として有効に機能する可能性が高いと思われます。

取引に活気が戻る兆し

取引量の面では、住宅および物流セクターが引き続き最も活発ですが、高品質なオフィスビルや、より大型の区画・ポートフォリオへの関心も戻りつつあり、これらの分野でも取引活動の復調が見られています。こうした取引増加は、富裕層や個人の買い手に加えて、上場企業、ソブリンウェルス・ファンド、保険会社、年金基金など、より多様な投資家基盤によって支えられています。

株式投資活動が活発化することで投資機会が広がる

いわゆる「デノミネーター効果」、すなわち投資家が不動産やインフラなどの資産クラスに過度に資金を配分してしまう現象は弱まりつつあり、結果として、とりわけインフラ分野において、自らの資産配分が再びアンダーウェイトになっていることを認識した機関投資家が市場に戻りつつあります。エクイティ投資活動の活発化は、貸し手にとって新たな組成機会を生み出し、これまで借り手の借換え需要に偏っていた状況から、投資可能なデットの裾野を広げることにつながると考えられます。

米国では、オフィスや集合住宅の分野において、短期的な期限延長やローン条件変更が増加しています。これらの分野ではデフォルトや延滞の兆候が強まっている一方で、実際にディストレスト資産の売却が成立するケースはほとんど見られません。一方で、投資家層の拡大によって販売市場は広がりつつあり、高品質なコア資産から、より高利回りだが運用難易度の高い(アセットマネジメント負荷の大きい)資産まで、幅広い取引が行われています。欧州では、テナント市場の堅調さと、テナントが求めるトップクオリティ資産の供給が限られていることから、開発案件の投資機会への関心が高まっています。

重要な情報

本資料は、グループ会社が作成した情報提供用資料をBNPパリバ・アセットマネジメント株式会社が翻訳したもので、特定の金融商品の取得勧誘を目的としたものではありません。また、金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。当社は、翻訳や編集には正確性を期していますが、必ずしもその完全性を担保するものではありません。原文と翻訳との間に齟齬がある場合には、英語の原文が優先することをご了承下さい。 本資料中の統計等は、信頼できると思われる外部情報等に基づいて作成しておりますが、その正確性や完全性を保証するものではありません。本資料中の情報は作成時点のものであり、予告なく変更する場合があります。本資料中の過去の実績に関する数値、図表、見解や予測などを含むいかなる内容も将来の運用成績を示唆または保証するものではありません。本資料中の個別銘柄は、運用戦略のご説明のための参考情報であり、当社が特定の有価証券等の取得勧誘を行うものではありません。また、将来のポートフォリオへの組み入れを示唆または保証するものではありません。本資料で使用しているインデックス・商標等に係る著作権等の知的財産権、その他一切の権利は、当該インデックス・商標等の権利者に帰属します。なお、各インデックスの算出元は、インデックスの内容を変更する権利および発表を停止する権利を有しています。当社は、記載された情報の正確性及び完全性について、明示的であるか黙示的であるかを問わず、なんらの表明又は保証を行うものではなく、また、一切の責任を負いません。事前の承諾なく掲載した見解、予想、資料等を複製、転用等することはお断りいたします。筆者の見解を含むものは作成日時点のものであり、予告なく変更される場合があります。なお、同様の記事がアクサ・インベストメント・マネージャーズ株式会社のホームページに掲載されております。環境・社会・ガバナンス(ESG)投資に関するリスク:ESGと持続可能性を統合する際、EU基準で共通または統一された定義やラベルがないため、ESG目標を設定する際に資産運用会社によって異なるアプローチが取られる場合があります。これはESGと持続可能性の基準を統合した投資戦略を比較することが困難であることを意味しており、同じ名称が用いられていても異なる測定方法に基づいている場合があるということです。保有銘柄のESGや持続可能性に関する評価において、資産運用会社は、外部のESG調査会社から提供されたデータソースを活用する場合があります。ESG投資は発展途上の分野であるため、こうしたデータソースは不完全、不正確、または利用できない場合があります。投資プロセスにおいて責任ある企業行動指針を適用することで、特定の発行体やセクターが除外される場合があります。その結果、当該指針を適用しない類似の投資戦略のパフォーマンスよりも良くなったり、悪くなったりする場合があります。プライベートアセットは証券取引所のようなパブリック・マーケットを通じて取引されない投資機会です。投資家が長期的な投資テーマから直接的にリターンを得ることを可能にし、インフラや不動産、プライベート・エクイティのほか、従来の手段ではアクセスが困難な代替資産などの専門的なセクターや産業へのアクセスを提供します。ただし、プライベートアセットへの投資は、最低投資金額が大きくなる傾向があり、複雑で流動性が低くなる可能性があるため、慎重に検討する必要があります。

Back to Top